1/43 サイズ F1ミニカー
ミニチャンプスオニクス) 
ウィリアムズ・ルノー FW16

アイルトン・セナ
もう今のF1ファンの中にはセナが亡くなってから生まれた人も多いんですよね。
1994年5月1日…22年以上経ってるわけですから、そりゃセナファンの私が歳とるわけです(苦笑)

そのセナが最後に乗ったマシン、ウィリアムズFW16
事故って、そのままセナを天に連れていってしまったわけですから、このマシンを心底嫌う人もいるでしょう。
しかし、熱狂的にセナの走りに惚れた私のようなファンでもFW16を好きという人もいます。

純粋にこのマシンのルックスが好きだから、なんですけれどね。
+このマシンから当時のF1で初めてロズマンズカラーが登場して、そのカラーリングを気に入った人もいるのではないかと思います。

私がF1ミニカーを集め始めるきっかけになったのも、このマシンのミニカーですから。
当時はミニチャンプスが伸び始める時期で、ライバル社としてオニクスというメーカーの1/43 F1ミニカーがありましたね。
私のファーストF1ミニカーはオニクスの方ですけど。
でもって、結果的にどちらも購入したくちです。

そしてそのミニカーの写真を数年前になにげなく





こんな感じで撮ってみていたのです…
多分比較してブログに書こうとしていたのでしょう。

がっ!
2016年にミニチャンプスからFW16がレジン製になって(昔のはダイキャスト製)新規開発されて発売されました。
もうミニチャンプスのミニカー購入からは、離れかけていた私ですが…FW16をスルーすることはできませんでした(^^;;

結果だけ書きますと、とても良い出来で気に入りましたよ♪

その1台を購入して
・オニクスのFW16
ミニチャンプスの
・通常のチェッカー箱(非タバコ仕様)
・2004年に発売された正規のタバコロゴ仕様
・2016年に発売されたレジン製のパシフィックGP仕様
とFW16が4台になりましたので、その2社の3種で形状の違いをメインに見比べてみようと思うわけです。
もちろんデカールのバランスも込みで。
チェッカー箱と2004年発売のタバコロゴ仕様は形状が同じなので、基本的にはタバコロゴの方の写真のみにしていくつもりです。

実車の画像も載せて、ミニカーと実車という面でも見比べて楽しんでみようと思っているのですが、
個人的には



この雑誌にはFW16の写真が満載なので、この雑誌も一緒に見てみるとより楽しめるんじゃないかと思っています。
僕もこの1冊はガッツリ楽しませて頂きました♪♪♪
あ、このページでもこの雑誌を引用する場合は『雑誌●□ページ』と表記します。


あと、好きなマシンゆえにこだわりがあるので、ご覧のこのページだけで完了せずに、後に続きのページを用意することになると思います。

さて、前置きはこのくらいにして

このページでは
オニクスのは『オニクス』と表記して
2004年に発売されたタバコロゴ仕様のものを『旧版ミニチャンプス』
2016年に発売されたレジン製のを『新型ミニチャンプス』と表記します。

まずはトップビューでいきましょう。
この、上からのアングルは残念ながら同じ位置に、同じ角度で置いて撮影…とはいかなかったので、縮尺比などが同一ではありません。
形状やデカールだけを見るつもりでお願いしますね(^^;;



 
この2枚では比べにくいですね。
それでもより真上のを、とグランプリ特集のを私が昔スキャンしたのですが(右側)
雑誌の47ページの写真が一番、もっと真上に近いかなと思います。

同じ縮尺比(1/43)でも、さらに同メーカーのミニカーでも、これだけ形状に違いがあるんですねぇ(驚)
トップビューでも様々な違いが見えます。
旧版ミニチャンプスはボディカウル後部に、ちゃんとテールランプがあります。
でもオニクスのにはありません、ダメじゃん(笑)
あ、新型ミニチャンプスのはメゾネットウイングで見えないけど、もちろんテールランプあります。
しかしマシン後部からのリアウイングのステーに注目すると、旧版ミニチャンプスだけが間違った構造というか、カウルのスペースの取り方が間違ってる。
四角く抜くのが正解で、ステーのところだけ抜いてる旧版は間違い(手間かけて間違うってどうなのさ・笑)。
オニクスのも正解。
で、旧版ミニチャンプスが致命的にやっちゃってるパーツが写ってますけど、上からだと目立ちませんね。

マシンの後ろ半部、つまりカウル以後はこのくらいにして、
前半分、モノコックの形状などに視点をかえていきましょう。

ロスマンズカラーの面積バランスなどは新型ミニチャンプスが一番良いのではないかと思います。
旧版ミニチャンプスはゴールドの帯部分の形状が根本的に間違ってますね。
その形状に関してはオニクスはなかなか良いのですが、全体的な面積バランスが小さすぎてダメかなと。
あ、オニクスのは昔僕がかなりデカールを貼り変えていますが、モノコックのこういう白い部分には手をつけていません。
ですから、元のままです。
紺色は旧版ミニチャンプスが実物より少し暗いような…。
さらにこの旧版ミニチャンプスだけはロスマンズの白い部分が度を越えて、大きすぎます。
そのくせに、RENAULT のロゴがノーズコーンに唯一収まっていません。
結果として、ハチャメチャなバランスになっています。
実車から程遠い。
新型が素晴らしいので、OKですが、旧版とのギャップが酷いですねぇ。
他にも色んな部分のバランス難もあって、この旧版ミニチャンプスのFW16は実は僕はそんなに好きではないんです。
ロスマンズロゴが正規に貼られている点だけは高く評価していますけれど。

モノコックからノーズ先端までの形状を見ていくと
その真下にあるアンダートレイ
なんと新型ミニチャンプスだけが実際のモノコックより大きくて、上から撮ってるのに下のアンダートレイが大きいです。
他の2台と明らかに違う。勿論、実車も他の2台と同じ。つまり新型ミニチャンプスだけが間違ってる(笑)
どうしてこうなった(爆)
で、再びモノコック〜ノーズ先端までを見てみますと、
オニクスは実に直線的に細くなっていきますね。うーむ、これは…。
マシンとしては別に格好良いのですが、FW16としてはアウトですね。
次に旧版ミニチャンプス
これも細くなる度合いにメリハリはあるけれども、絶え間なく先に向かって細くなり続けていますね。
つまり残念ながらこれも間違い。
では新型ミニチャンプスは?
金色帯部分まで細くなっていってますが、そこからはモノコック先端(ノーズコーン接続直前まで)は細くならずに幅(太さ)が一定です。
そしてノーズコーンになって今度は急激に細くなる。
パシフィックGP仕様で、ノーズコーン両側にフィンが付いてる為、わかりにくいかも。
ではフィンを画像から取り除いてみます。
ピンク色の直線は、真正面から写真の時にも必要なので引いた線です。



このマシン前半分の2種に対しての進歩は、新型ミニチャンプスだけが完璧と言えそうです。
まさに実車そのまま。
20年以上経ってから、発売しただけのことはあります。


◆GP仕様について
このページでの一番最初の写真とトップビュー3種の写真でわかりますね。
画像に向かって、ではなく
普通にマシンの左側に給油口があるか、右側に給油口があるか、
さらにミラーの色で、セナが走った全3戦での仕様が確定しますね。
・もちろん新型ミニチャンプスはその本来の表記通り、1994年の第2戦パシフィックGP仕様です。
右側に給油口があって、白いミラーですから。
・旧版ミニチャンプスは特に台紙に表記はないけれど、第3戦のサンマリノGP仕様です。
右側に給油口があるのはパシフィック仕様と同じですが、ミラーの色が青いので。
ミラーが青いのはサンマリノGPからですしね。雑誌にも解説が載っていました。
さらに、リアウイングのメインエレメントが真っ白なのも、サンマリノGP仕様です。
・オニクスのと、もう1台、ミニチャンプス通常のチェッカー箱の
非タバコ仕様(実際は非タバコ仕様ではテストを除いて、レースでセナは走っていませんが)は
1994年の開幕戦のブラジルGP仕様。
ミラーが白いのは勿論、左側に給油口があります。
さらにリアウイングがメインエレメントが白いけれど手前の部分が黒いのもブラジルGP仕様そのもの。
あら、ミニチャンプスはチェッカー箱を含めると、パシフィックGP仕様が発売された時点で1,2、3戦の全仕様が揃っていたということになるんですね。

今度はフロントビュー
正面は完全に同じ位置の写真です。
下に敷いたタッパの文字や突起の位置が全く同じです。





実車のが1枚でなんとなく寂しいので、少し角度がズレますがもう1枚



旧版ミニチャンプスのサスアーム太っ!
まぁまだあの頃は1/43 F1 ミニカーのわりと初期の時代ですから、こんなものなんですよね。
なのでそれはおいておきましょう。

実車では僅かにノーズコーン先端(つまり中央)が持ち上がっている底板ですが、
オニクスと新型ミニチャンプスは、それぞれこの微妙な湾曲をそれなりに表現しているといえそうです。
旧版ミニチャンプスだけはほぼ直線というか真っ平らといいましょうか…。
そして、先ほどのノーズコーン手前が細さが一定で、ノーズコーンでグッと絞られるというのが効いてますね。
雑誌だと18、27、35ページあたりを見て頂くとわかります。
一定の幅から一気に絞り込むからこそのこのセクシーなラインといいましょうか?
(トップビューでのピンク色の線を引いた面のこと…のつもりです・笑)
このメリハリがうまく表現されているのは新型ミニチャンプスのみ(断言)
他の2種類は全然その雰囲気がありません。

次は…サイドのエアインテークを見てみました。
新型ミニチャンプスだけが開口部が広すぎますね。
これは昔の、旧版ミニチャンプスとオニクスが良いと思います。
ところが、オニクスはサスアームの数そのものが変ですね(笑)
フロントにもドライブシャフトのようにタイヤと軸直結にしたかったのでしょうか?(爆)
これに関しては新型ミニチャンプスだけが圧勝ですね。
バランスも良いです。

正面からなので、ヘルメット周辺を見たのですが
旧版ミニチャンプスはなんとまぁ…メットの位置が高すぎますよね。
当時のミニチャンプスのはどのチームのもこんな感じで仕方ないのはわかっていますが…。
新型は良いですね。
でも、メットのちょうどドライバーの目線ギリギリまで隠れるモノコックの『への字』のラインが、
ミニチャンプスは新旧共に、緩やかすぎると思います。
への字具合に関してはオニクスが丁度良いハズ。
でもオニクスのは位置(メット位置じゃなくモノコック側の)高さが少しありすぎ。
高さそのものはミニチャンプスので良いハズなんです。
でもそれだとサイドポンツーンとのバランスがとれない。

なぜか?

それはミニチャンプス(新旧共に)が正面から見て『なで肩』になってしまっているから、に他なりません。
これに関してはオニクスだけが、notなで肩で、一番雰囲気をうまくだせているのです。
ってか何故になで肩にする必要があるのか?
その為に『への字』具合も緩やかになってしまっているし。(サイドポンツーンへの接合点の位置が高い為)
実にもったいないミニチャンプス。新型はなで肩を脱却していれば、色んな意味で正面はパーフェクトに近くなっていたのに(無念)
逆に言うと、フロントビューに関しては…旧版ミニチャンプスはエアインテークの開口部バランスくらいしか評価できない、と。
この3種ではバランスが一番酷いわけですからね。
ついでに言うと旧版ミニチャンプスは、トップビューの時のノーズ周りのデカールバランスが正面から見ても、滅茶苦茶なのを引きずってるので。
なで肩ゆえに、正面の印象はオニクスにも劣って見える場合すらあるのが、新型ミニチャンプスでもったいないですねぇ。
よく酷評されることが多いオニクスですが、こうやって見るとなかなかのものなんですよ。
オニクス品は部分的にはミニチャンプス以上に表現していることが多々ありましたからね。
それはこのFW16でも決定的な部分で顕著だったりするのです(それは続きになりますが)。

次にサイドビュー








実車写真でサンドイッチしています。
目印があった方が僕個人の説明がしやすいだけなんですけど(苦笑)

旧版ミニチャンプスってヘルメットの大きさは一番忠実なサイズっぽいですね。(それでもほんの少し大きいけど)

サイドポンツーンの上面ラインは実は新型ミニチャンプスでさえもまだ旧型から改善されていません。
オニクスが圧勝。
オニクスのは若干デフォルメで強調されていますが、急激に少し上面が上がって、後部に向かって緩やかに下がっていく。
ミニチャンプスは新旧共に、直線的に下がっていくだけ。残念ながらオニクスのが一番実車に近い。
さらにミニチャンプスはこれも新旧共に(正面写真の時と同様)なで肩の為に上面が見えてしまっています。
エルフの文字や青赤のマークが上面に写り込んでいるのがわかるかと思います。
オニクスは実車と同じで見えません。
正面写真と連動しているわけですが、このあたりのバランスはミニチャンプスが新型でも改善されていないのがすぅ〜っごく残念。
モノコック上面から、ノーズコーン上面のラインは新型ミニチャンプスが一番良いかな?
僅かな差で旧版ミニチャンプスでしょう。
サイドポンツーンと違って、この部分ではオニクスは論外というレベル。
あとモノコックのロスマンズ(白や金)のバランスが、オニクスはこれまた論外なのもわかっちゃいます。
ミニチャンプスは新旧のを足して2で割るくらいで実車になるような気がします。
ドライバーの後部(水色の縦線)はオニクスだけが間違った線になってますね。
そこから紫の縦線までの、カウルの稜線部分もオニクスだけは…なんか短いというか変です。
旧版はラインは正確ではないけれど、バランスとしては綺麗にまとめていますね。
新型はかなりよくなっているけど、水色の縦線部分から後部に向かって『下がり始める稜線のライン』に関してだけは旧版のが良い。
そしてそこから綺麗な曲線で下がっていく稜線のラインは新型が良い。といったところではないでしょうか。
ドライバー後部からリアタイヤまでの長さは、新型が実車より長くなってしまっていて、このバランスは旧版ミニチャンプスが一番しっくりくるように思います。
でも稜線のラインそのものは新型のラインが一番好きです。

繰り返しになるけど、オニクスはこのあたり全体のラインが短くて変(^^;;

目印の線を引いたのに、あの時何を書こうとしたんだっけ…
日が経ちすぎて忘れてしまいました(バカ)




形状を見比べるという面からは大きく逸れますが、時代を感じるのがサスアーム周りの造り。
新型ミニチャンプスは流石に完璧だと思うのですが、オニクスはサスアームのセットを下からスライドで組み込めるように溝があって、奥まで抜けてて見えます(笑)
旧版ミニチャンプスに至っては、上下で分割していますよね。





その上下の分割を強調して撮ってみました。
上側はダイキャストのモノコックでしょう。ノーズコーンからモノコックまでの一体。
さらにそのままカウル後部までの一体型だと思います。
一方下側はフロントウイングからノーズコーン下側、そしてサスアームと、加えてモノコックの下側まで樹脂製ですか(驚)
造りというか、塗装のバランスもメーカーでの違いが大きいんですよね。
カウル部分に着目しますと、いや、1台のミニカー全体で見てもオニクスは白が一切塗装されていません
白い部分はどのアングルから見ても(前後のウイングも込みで)デカールで表現されています。
白い成形色の樹脂製のミラーくらいですかね、デカール処理じゃない白って。
サイドポンツーンの上面も、カウルの紺色のRothmansの白い帯部分もデカールです。
昔デカールを貼り変える為にカウル部分のは全部剥がしましたが、紺色一色でした。
前後ウイングなどの樹脂製パーツを除いて、ダイキャストパーツは紺色一色というわけです。

一方で、ミニチャンプスは新旧共に、白は全て塗装です。(前後ウイングの白はデカール)
紺色も塗装です。
ただし紺色に関してはカウルの elf (青赤マーク) RENAULT とそのバックの紺色そのものがデカールですね。
白い塗装なので、他の色はデカールで処理するという、オニクスとは全く別の手法です。
ただ、この白い塗装がものすごい厚塗りのようで、僕の旧版ミニチャンプスに僅かなヒビ割れが発生しかけています…。
先日初めて気付いてメンテしてほぼ消えましたが。
同じ構造の昔のチェッカー箱・非タバコ仕様のは、もうヒビ割れが修正できないレベルで、ピシピシッと入ってますですよ(苦笑)
他のミニカーにではひび割れが一切ないのに、なぜこのFW16だけに…。
ということで、新型ミニチャンプスには何度もたっぷりモデリングワックスを塗ってみました。
これで10年後にヒビ割れとか、ならないことを願います。
こういうヒビ割れ対策というか、予防手段をご存知の方、ブログのコメント欄に書き込んで教えて頂けませんでしょうか?m(_ _)m


さて、正面、上面、側面で比較してみましたFW16
まだ後面や、このマシンの大きな特徴となる部分が2ヶ所ほど、残ってます。
しかし既にかなりの量になったのでいったんこのページはここで区切りとして、続きは新たなページにしたいと思います。