SF70H ページ

開幕戦で鮮烈な優勝デビューを飾った2017年のマシン、SF70Hのミニカー詳細ページです。
ブラゴの最新F1ミニカー(1/43)としては3年目のモデルなので、慣れてきたようですね。
形状が複雑化したので、価格が上がったりしないかと心配しましたが、昨年と同じ価格です。





まずはパッケージから
マシン名表記が当然変わって、他は2015,2016年モデルと全く同じですね。
あっ!
対象年齢が【6歳以上】から→【3歳以上】へと下がっていますね(笑)





箱から取り出しました。
2016年(昨年)モデルの白が入ったカラーリングが好きでしたが、また真っ赤なフェラーリに戻りました(ちょっと残念)。



真上からいきましょう。
全体のバランスを見比べてみたいので、実車、ブラゴ製ミニカーの順です。



マシンに対する、撮影ポイント・アングルが同一ではないので、完全な比較はできません。
しかし…これはなかなか良いバランスではないでしょうか?
このブラゴ製の前後サスアームは、3年目も伝統のユニットタイプです。
つまり、ここはクオリティを求めてはいけません。
そのかわり、幼児がブーブー遊びをしても、ちゃんと車輪が回ります♪
でも1,500円程度の価格からしてユニット化されているとは言え、サスアームの形状もなかなか悪くない気がします。
※真上から見た場合に限ってですが(笑)

アンダートレイの後ろ、タイヤ周辺のギザギザも、ちゃんと同サイズで表現されているようですね。
シャークフィンの厚みにもの凄い差があるのは仕方ありません。
かたや3歳児以上のミニカー、かたや空力面のアドバンテージやドラッグを煮詰めて、千分の1秒を争う実車ですから。
サイドポンツーンの絞り込みも良いバランスではないでしょうか?
モノコック前部の側面にピラピラと付属する板状のパーツの形状は、流石にミニカーは簡易的な形状でシャープさが足りないかも。
まぁ価格&対象年齢を考慮すると、ものすごいシャープならば(幼児には)危ないので仕方なしでしょう!と思えば不満はありません。
このあたりに 1/43 で不満を唱えるなら、ルックスマート製(1万4千円)やBBR製(2万4千円)を購入するしかない。





今回のマシンで一番過激に変わったのが、このサイドポンツーン前端でしょう。
2017年に大きく変わったマシン規定の中でも、一番フェラーリが力を入れて、
巧みに形状規定やサイズ規定をくぐり抜けて編み出したものだと思います。
かなり、意欲的なもので他チームはどこもかしこも前年型のサイズを変更した程度。
それだけにこのフェラーリは誰の目にも斬新だったと思います。
ただし、その結果誕生したこの形状が格好良いかどうかは好みによるので、別の話です(笑)
しかしシーズン序盤の成績を見れば、これはかなりの効果があったのではないでしょうか?
新車発表では無難に規定変更にサイズを変えただけのメルセデスは、シーズン中に格好悪い細めのノーズになったり…。
そういった変更がメルセデスには過激に施されてしまいましたが、どんどん格好悪くなっており、それでも採用せざるを得なかったのは、
フェラーリに脅威を感じたからではないかと思うのです。





さすがにそのサイドポンツーン前端の形状は複雑で、完璧な再現…とは言い難いのも事実ですが。
でもだいたいの雰囲気は十二分にでていると思うので、とりあえずこれでOKと思ってます(価格が価格だしね〜)





そうそう、この部分も随分進化です。
え?この写真じゃどの部分かがわからない?
まずは昨年と同じく塗装レベルから。



白い塗料を滴のように垂らしただけのような塗装(爆)
あ、画像にも注釈を入れたようにブラゴ製1年目の2015年モデルですけれど、
これは2016年型でずいぶん改善されて、2017年型ではさらに精度が良くなったようです。
塗り分けがけっこう丁寧で、綺麗です。



さらに…チンコノーズと呼ばれた、突起物が先端にできたノーズコーン。
このチン◆部分もその手前の支柱部分との差といいましょうか、造形が粗雑でした(前2016年モデルでさえ)。
ですが今回はかなり突起具合が再現されていて、ウイングの支柱と一体という雑な形状ではなくなりました♪
その上で、2017年版はちゃんとネジ止めして強度を確保しているのですから、お見事。
2016年版は支柱の間が完全に埋まってしまって、空力的なものを感じることも妄想することさえ出来ない処理でした。
(ちゃんとしたミニカーはネジ止めでの形状の妥協なんてしませんが、これは対象年齢も考慮せねばなりませんから・笑)

そして先ほどの真上からの撮影の分に関してですが、
リアウイングのDRSの吊り上げ機構が収納されている部分が(実車と比べて)差が酷くはなくなったことを記述しました。
それは他の年のミニカーと比べても明らかです。



とんでもなく分厚いというか、無駄に大きくなっていますね。
2017年版では



スッキリとコンパクトになりました(歓喜)
この価格のミニカーで、まさかマテル製を余裕で上回るクオリティになるとは(驚)

最後に真横からのアングルです。

2015年型と並べてみましょう。



フロントウイングの下面と地面を繋ぐネジ穴はどうしようもありません。
しかしなかなか良いバランスです。
サイドポンツーン前端の形状が複雑化した影響でしょうけれど、モノコックの下側とサイドポンツーン前端の下側が別パーツに分割されてしまっています。
サイドポンツーンの前側の下側が分割されるのは3年間変わらないので、仕方ありません。
がっ、モノコックの下側も一部分割なのはちょっと不格好ですね。
まぁ過激なマシンデザインの煽りを喰らったと考えますか。
ただ2015年版からもずっとそうだったのですが、今回の2017年版はその分割されているまさにその部分にシェルのマークが被ってます…。
シェルマークが分割されたのはちょっと痛い(^^;;






フェラーリレッドに関しても、良い感じではないでしょうか?
価格が安いからと、同じ色を単純に使うわけでもなく、
2015年版から、2016年版にかけて朱色から紅色と言うか、色合いを変えたのに対して、
実車のカラーバランスを考慮したのか、再び朱色のように変えています。



今回のSF70H
フェラーリの70周年で、このマシン名。
フェラーリとしてはなんとしてもチャンピオンになりたかったと思います。
また、そうだからこそのデザインも投入して、背水の陣と言えるくらいの(ライコネンをモナコで後ろに下げるなど、不格好な事をしてでも)勝ちへの執念をみせました。
しかし、それでもベッテルの度重なるミスと、マシンの信頼性の低さでタイトル争いからは実質シーズン後半で早々に脱落。
来年は、今回のデザインを他チームも検討して真似てくるでしょうから、アドバンテージは減るでしょう。
それでも素晴らしいマシンを造るか、はたまたメルセデスにまた敗れ去るだけなのか、注目ですね。
そしてそのマシンをどういった形でブラゴが再現するのかも大注目です。