ミニチャンプス 1/43 サイズ F1ミニカー
ロータス E20 キミ・ライコネン アブダビGP仕様ミニカー
では
2012年アブダビGP仕様
キミ・ライコネンF1復帰後初優勝ミニカー
いってみましょう!
今までのミニチャンプスの歴代F1ミニカーでも
間違いなくトップクラスに入る出来の良さ(=気合いが入ったミニカー)なんです。
(2014年型ミニカー以降はわからないので考慮してません・笑)
まず、バージョン違い(GP仕様違い)というのは一般的に色々あります。
例えばジェンソン・バトンとルイス・ハミルトンが在籍した年のマクラーレンなどは、両者が優勝していますよね。
それに合わせて、そのGP仕様が1,2種類程度ずつ発売されています。
でも基本となる序盤戦仕様とはそれほど変わらない上に、両者の優勝仕様の違いはスポンサーロゴ(デカール=シール)の違いやタイヤとオンボードカメラの左右違い程度です。
基本とかなり変わっても、両ドライバーで複数の発売をしているので、生産数も多くできるから無駄が少ないと言えるのではないかと。
両ドライバーが優勝していたマクラーレンなどでもその程度の違いであることが多い中、
(レッドブルはわりとしっかり仕様違いを再現していることが多いですけどね♪)
グロージャンが活躍していなくて、ライコネンのこの1レース仕様の為にここまでという内容です。
このミニカー、違う台紙(ユーロスポーツ別注)で1000台だけ1年以上前に発売されたのですが…通常の台紙で発売されるアナウンスがあった為に、ずっと待っていたのです。
でもなかなか通常版が発売されない内に、本人がフェラーリに移籍して版権ややこしくなって未発売なのか!?
ユーロスポーツ別注のをゲットしておかないといけなかったのか!?
と慌てふためいた頃にようやく発売されたのでした(ほっ)
いちおう、比較できるように
2012年の序盤戦・通常ミニカー(だけど実質バーレーンGP仕様)
と、こちらは台紙から正式なバーレーンGP仕様
2012年初表彰台(初優勝目前)の(正式な)バーレーンGP仕様
も載せますので、よかったら写真の比較も楽しんでみて下さいね。
以降は水色の台紙を貼ったモデルが今回の(アブダビGP仕様)復帰後初優勝ミニカー
緑色の台紙を貼ったモデルが、通常仕様(バーレーンGP仕様)ミニカーです。
だいたいは古い通常(バーレーン)、新しいアブダビ版の順で写真を載せています。
ですので、「なるほど、これがこう変わったんだね」と見て頂ければと思います。
では細部の違い、いってみましょう!
リアウイング翼端板です。
このあたりの違いを表現するミニカーはわりとありますね。
+アブダビ仕様は後部に小さな起伏ができていますね。
整流効果を細かく突き詰めているんでしょうね。
それにしても、通常版はなんと色気のない四角い翼端板でしょう(笑)
これよく見ないとわからないポイント
ギアボックス上部&エンジンカウル後端部分のトンネルの大きさの違いです。
ハンガリーGPでは決勝レースでライコネンとグロージャンが違う仕様で走行。
しかもピットアウト直後にサイドバイサイドのシーンが展開されて、後ろから撮影された写真が当時のF1雑誌やサイトにも掲載されたのですよね。
通常のエギゾーストと、ザウバーやマクラーレンを模倣したコアンダエギゾースト 。
縁のデカールが少し歪んでる個体ですが、まぁこれくらいは仕方ないかな。
幸い色の都合であまり目立たないです(^^)
当然、この上のベージュ色のラインや排気周りのカーボンデカールで表現された部分も変わっています。
そのエギゾーストの下部のベージュ色のラインが消滅して短くなりました。
恐らく高温が通過してカラーリングが焦げちゃうからでしょう。
あと、そのラインの下の4つのスポンサーロゴの位置もアブダビ仕様では、マシン前方に少し配置がスライドしています。
こういうのも細かくカウントに入れると、違いの数が凄いことになってきますねぇ。
これけっこう重要
インダクションポッド両側のWDRS用の空力スロット
WDRSというか変形型のFダクトというか…。
サイズが小さいミニカーなので、黒く膨らんでるだけで、さすがにポケットのような小さい縦長の穴までは開ることが出来なかったみたいですけどね(笑)
ほとんど実戦使用されず、塞がれっぱなしだった悲しいパーツです。
※本館のミニカーホームページの扉絵の写真では、珍しくこのスロットが塞がっていない仕様です。
(鈴鹿で私が撮影した写真)
オンボードカメラ(上面の赤い最上部のカメラではありません)の左右配置換え
コクピット横のマクロソフトダイナミクスのロゴ配置の変更
&
さらに、その左側(サイドミラー付近)に新たなスポンサーロゴが増えている
ガッツポーズ
(この単純ポーズタイプのフィギュア搭載のミニカーは多数ありますけれどね)
コクピット内のコース図がライコネンに対して、左右配置が逆に変更
(ってことはドライバーけっこうコレ見ることが多いってこと?)
+
アブダビとバーレーンでのコースマップは勿論チェンジ
アブダビGPモデルは銀色のアンテナパーツが追加
通常版では省略されていますね
通常版(実質のバーレーン)仕様でのタイヤ+ホイールは
当時のトレンドだった複雑なホイール
+
通常版では定番の黄色いソフトタイヤ
対して今回のアブダビGP仕様では
↑アブダビ仕様は白のミディアムタイヤ(フィニッシュ時)
+
ホイール形状が大きく変更(なぜかノーマルな形状へ)
ちなみに通常版ではなく、正式なバーレーンGP仕様では
同じく複雑なホイール+白いミディアムタイヤ(バーレーンGPフィニッシュ時仕様)
ノーズコーン下面のコブ型形状でボリュームアップ
(翌2013年型マシンでも継承)
↑
鈴鹿で私が撮影した写真
この写真を見て、私は初めて、このマシンのノーズ下面がこのようなコブ状に変更されたことを知ったのでした(汗)
コレ、この部分の金型変更しなと無理ですよ?
こんな目立たない部分で金型変更しちゃう?
というか、マシン全体の金型ですよね(モノコックの後ろのカウル部やノーズ部が、モノコックと分割されていないので)……。
もの凄いコストだと思うんですが、別に作ったのか…。
まさか本来のノーズ&モノコック&カウルの一体型の金型を潰して改修するとは思えないし…。
謎です。ご存知の方いらっしゃったら教えて下さい。
ってミニチャンプスの開発の人でないとわからないですよね。
しかし、私なりに考えた結果
やはり金型の変更と思いました。
理由は、
@このノーズコーン下面のコブ状変更や支柱形状変更でノーズの形が完全に変わってしまう(パーツを無理に継ぎ足した形跡がない)1発成形
Aドライバーのヘルメット後部上にあるインダクションポッドの両脇のWDRS用のスロット(穴は再現できないサイズなので)の膨らみ
Bカウル後側の(エンジンからの直接の)排気部分がコアンダエギゾーストになり、後部が大幅に形状変化している
Cカウル最後部のトンネルの大きさが太くなっている=カウル後端の大幅な形状変化
つまり、前から真ん中を経て後ろまで偏り無く大きな変更。
以上の変更部分の影響で、元(通常版)の金型から製作できるモデルではないと思います。
そしてミニチャンプスの上層部におそらくライコネンのファンがいるのだと思います。
ザウバーやマクラーレン時代から、他のドライバーのミニカー化に比べて扱いが格段に良いのですから。
↑ノーズコーンにフロントウイングを吊す支柱がかなり幅(奥行き?)が広いモノへ変更
強度ではなく(支柱を整流板として)整流の効果を増大させるためだと思います
あとミニカーとしては通常版は実質バーレーンGP仕様としても発売され、
グロージャン(通常版しか存在しない)モデルとしても生産されているので、
合計のでの生産数が多かったのか、
支柱のスポンサーロゴとノーズコーン側面の「Trinasolar」がなんとタンポ印刷です。
ただしアブダビGP仕様では両スポンサーロゴがデカールに変更されています。
これはミニカーの仕様違いの発見ではありませんが、生産過程での作成方法の変更ですね。
フロントウイングを吊す支柱に話を戻しましょう。
その効果をより安定させるべく
フロントウイング底板の後ろにさらに、板(整流板)をより後ろへ伸ばす形で追加していますね。
マシンの下面にできるだけ空気を流し込むのと、乱気流を抑える努力がすごい
この2項目でのデカール(支柱の側面と、支柱と支柱の間のもの)がロゴサイズも変わっていますね。
フロントウイングの翼端板が形状や、周辺パーツへの接続方法が変更
この結果がどういう効果を生むのかは予想すらできません
このあたりの空力の処理はむずかしい、そして細かい!!(爆)
さらにミニウイングも大幅に形状変更
そして翼端板に接続するタイプに変更
さらにフロントウイングのメインエレメント(正面から見て一番上の面積が広いウイング)の形状が変更
それだけではなく、ミドルエレメントの形状も変更
さらに間を固定する留め金(?)のようなパーツも追加
(1つ前の項目のミニウイング部分&その隣の立て板も奥行きがずいぶん変わったんですね)
…このあたりまでくるとどうカウントしていいかわからない(汗)
そして一見、変更が全くないように見えるリアウイングも、
リアウイングのDRSの引き上げ部分の根元に、丸い金色の塗装(デカールではありません)が追加
さらに引き上げる(つり上げる?)パーツが少し形状変わって太くなっている感じが・・・。
塗装のレベルの問題?(これは確認できていません・いずれ実車写真で確認したところです)
(写真は大きくなってますが)内容じたいはブログでも書いた部分ばかりでしたが
ここからは新規で、
アンダートレイの上面のスポンサーロゴが変わっています
ただしその文字を読む限り、グループ内で表示するブランド名を変えただけのようですが。
そしてこの2012年モデルでは通常版でもアブダビGP仕様でもデカール処理でした(タンポ印刷するには直にロゴの上の突起が邪魔なのでしょうね)。
しかし、2012年にF1復帰が決まって初めてテストで乗ったマシンのテスト専用モデルのミニカーでは
突起の邪魔がないとは言え、見事なタンポ印刷でした。
翌2013年型マシンミニカーでもタンポ印刷でした。
いずれもアンダートレイ上面がカーボン表現でザラザラしているのに、見事な印刷でした。
今回の仕様違いからは少し脱線しましたけれど。
これも仕様違いではないので、位置も大きさも変わっていないのですが、
金型が変わった影響か、タンポ印刷で表現されていたロゴがデカールでの表現に変わっています。
そして以前は文章だけで適当にすすめたサイドポンツーン前端、横側に立っている衝立状のパーツについて
このパーツのロゴからいきましょう
カーナンバーの「9」だったところが
inter
wetten
というロゴに変更されていますね。
Agt というロゴも若干上寄りに配置が変わったようです。
さらに衝立状の板の形状としては、
アブダビGP仕様では根元の後ろ側(画像ではより右側)が細くなってますね。
これもアブダビGP仕様では、根元に地面と水平(?)な板状のパーツが追加されています。
細かい整流パーツだなぁ…
併せてそのパーツの位置を確保する為か、衝立状のパーツそのものを立てる位置がボディ寄りに変更されています。
よりモノコック寄りの位置のサイドデフレクター(の形状は多分変わっていないと思いますが)の、
●●
TW STEEL
というロゴ(両GP仕様共にタンポ印刷と思います)の
文字がかなり大きくなっています
いかがですか?
少なく数えて30ヶ所、細かくカウントしたなら40ヶ所程の変更としたら…、
たった1戦だけの活躍で、これほどまでミニカー化されたGP仕様は超珍しいと思うのです。
これだけの変更を
たった1ドライバーの活躍だけに適用したミニカーはかつてなかったと断言ですよ!
(チームメイトのグロージャンは通常版しか発売されていませんから)
ライコネンファンとして、これほど嬉しい扱いはありません。
このミニカーはロータスでのライコネンの代表作になりますね。
このモデルは1/18サイズでも発売されたので(私は未所持)、きっとこれらの変更が施された素晴らしいモデルになっているだろうと思います。
復帰決定後の初テストマシンもミニカーされて、
復帰戦では見事に予選でやっちゃいましたが(笑)、
4戦目のバーレーンではチャンピオンベッテルと、優勝争いをして
20戦あったシーズンの終盤18戦目でのF1復帰後の初優勝をミニカー化。
ライコネンファンにとっては大きなイベントを全てミニカー化してくれた感があります。
ただしミニカー化しすぎない丁度良い具合に。
ライコネンの(ミニチャンプスでの)待遇の良さはザウバーやマクラーレン時代から相変わらずですね♪